生徒37人分の個人情報紛失 津の久居中、氏名や連絡先 三重

【津】三重県の津市教委は3日、市立久居中学校3年生の1学級37人分の個人調査書がつづられたファイル1冊が紛失したと発表した。今のところ、個人情報が悪用されたとの報告はないという。

紛失したのは生徒の氏名、生年月日、電話番号、保護者の氏名、緊急連絡先などが記入された今年度の個人調査書。37人分をA4サイズのファイルにまとめていたという。

市教委によると、先月20日午前11時ごろ、学級担任とは別の教員がファイルが保管されていたことを確認。その後、同日午後5時半ごろ、学級担任がファイルがないことに気付いたという。

ファイルは書庫と呼ばれる職員室と校長室の間にあるカギ付きの場所に保管。ただ、紛失が判明した時点でカギはかかっていない状態だったという。

同校では紛失が判明して以降、教員らで学校内を調べたほか、24日に市教委に報告、26日に全教員を集めて周知し、調査したが現段階でファイルは見つかっていないという。今月2日に津南署に紛失を報告した。

また、2日から37人を含む全生徒609人へ家庭訪問し、保護者らに説明と謝罪を行っているという。

市教委は「大切な生徒たちの個人情報を紛失させ申し訳ない」とした上で、「今後は管理職がカギの管理をしたり、使用簿を活用したりするなど書類の管理を徹底し、再発防止に努める」とした。

一方、紛失の発覚から生徒や保護者への連絡が約2週間かかったことについて「教員が夏期休暇中だったり、大会などで不在だったりしたため調査に時間がかかった」としている。