特殊詐欺の被害額2億3470万円に 「サポート詐欺」が急増 三重

三重県内で発生した特殊詐欺による被害状況が6月末現在で発生件数131件、被害額約2億3470万円(前年同期比72件増、8390万円増)と増加傾向にあることが、27日、県警の定例会見で明らかになった。中でもパソコン上で警告文を表示させて不安をあおる「サポート詐欺」と呼ばれる手口が増加傾向にあり、県警は注意を呼びかけている。

県警によると、特殊詐欺被害のうち架空料金請求詐欺による被害は66件約9630万円と最多だった。中でもパソコンなど端末上でウイルスに感染したかのような警告を表示させてサポート窓口に電話をかけさせ、サポート名目で電子マネーなどの金品をだまし取るサポート詐欺は27件、約1120万円(同20件増、830万円増)と急増している。

詐欺全体の被害者は約7割が高齢者だが、サポート詐欺については20代―80代と幅広い年代が被害に遭っているという。

また一方で、県警が平成28年度から貸与を開始した自動通話録音警告機や、県内コンビニ店計786店舗に配布した声掛け支援シートによる水際防止対策も一定の効果を示しているとしている。

難波正樹本部長は「特殊詐欺は金銭的だけでなく自責の念など精神的なダメージも大きい。防止対策と取り締まりに力強く取り組みたい」と話していた。