本会議が一時中断 伊賀市議会、議員遅刻で 三重

【伊賀】議案の提案理由を説明する予定だった三重県の伊賀市議が遅刻したため、18日の市議会本会議が一時中断していたことが19日、市議会などへの取材で分かった。この議員は遅刻の理由について、出先から市議会までの移動に想定より時間がかかったと説明。「迷惑をかけ、申し訳ない」と話している。

議会事務局によると、遅刻したのは北森徹議員(新政会、2期)。市長が議会の承認なしに意思決定できる専決処分の範囲を限定する議案について、議員らを代表して議場で提案理由を述べる予定だった。

午前10時に開いた本会議では、岡本栄市長の冒頭あいさつなどを経て近森正利議長が休憩を宣言。北森議員の到着を待って約10分後に再開した。議案は北森議員による説明を経て、全会一致で可決された。

近森議長は本会議の後、議長室で北森議員から遅刻の経緯について聞き取った上で「今後は同様のことがないように」と諭した。北森議員は近森議長に謝罪したほか、控室を訪れて他の議員らにも謝った。

北森議員は取材に対し、遅刻の理由を「市内で打ち合わせに出席していた。議会への移動に時間がかかってしまった。本会議があることは分かっていた」などと説明。「今後はないようにする」と話した。

近森議長は取材に対し、北森議員が遅刻したことを「重大な問題だ」と指摘した。一方、本人が反省していることや他の議員から要請がないことなどから「今のところ処分は検討していない」としている。