2023年7月20日(木)

▼2カ月ほど前、接触事故を起こした。路地を走っていて右側の駐車場からバックで出てきた車に後部ドア付近を当てられた。届け出た警察署で「バックで出るのは危険です。後方駐車を心がけてください」と相手が注意された。同感。が、続いてこちらに「あなたも注意して走行を」と言われていささかカチンときてもの申した。「ほぼ通過後の事故。まさか出てくるとは」と

▼警察官はあいまいにうなずき、一応留飲を下げたが、後部ランプがついたのは目の隅でとらえていた。すぐ出てくると思わなかったが、少し右に寄っていたら、ちょんとクラクションを鳴らしていたら、事故は回避されていなかったか

▼自分は正しいという思いが、そうした行動をとらせなかった。気をつけるのはそちらで、自分ではないという思い。自分は間違っていないという思い込みや、人のちょっとした過ちも許さないという狭量につながる思いかもしれない

▼夏の交通安全県民運動期間(11―20日)中、亀山署と亀山地区交通安全協会などが大型スーパーで、交通安全街頭啓発をした。「歩行中の高齢者の事故が増加している」という。少子化、高齢化で、高齢者が当事者になるケースが高齢者特有の“正義感”からくるちょっとした頑固さも働いているのかもしれない

▼同市関町での子どもと高齢者の「防犯・交通安全教室」で同署交通課の中川稔也係長が「歩行者用信号機が青でも、すぐ渡らずに左右の安全を確認してから渡ってください」。そうした用心が未然に事故を軽減する。ドライバーにも通じる思いやりの心でもある。