佐々木洸舟さん、かな書の個展、県文化功労賞受賞記念 県総文ギャラリー

【作品を紹介する佐々木さん=津市一身田上津部田の県総合文化センター第1ギャラリーで】

【津】三重県津市半田の書家で第21回県文化功労賞受賞の佐々木文子(号・洸舟)さん(74)の受賞記念個展が、同市一身田上津部田の県総合文化センター第1ギャラリーで開かれている。本格的に書道を始めた50歳からこれまでに制作したかな文字の作品を中心に約100点を展示している。17日まで。入場無料。

佐々木さんは平成4年に日本賞状技法士協会の1級技法士資格を取得。日本書道美術館特設講座書道大学、同大学院で学び、平成17年から書道笹波会で研さんを積む。公募展で入賞、入選を重ね五輪メダリストらへの県民栄誉賞を揮毫(きごう)している。

扇面に万葉集の和歌を書いた四曲一双のびょうぶ、「自叙帖」「関戸本古今集」などの臨書、自ら染めた和紙に書いた軸作品などが並ぶ。夫の正和さん(81)が撮影した写真に季節の句を合わせたコラボ作品もある。

佐々木さんは「かな文字は日本独自の文化。線の美しさや墨の濃淡、散らし方など水墨画のような景色を楽しんでもらえたら」と話した。