あすショーデビュー 鳥羽・イルカ島のアシカ「ズンダ」 三重

【得意の倒立を披露するズンダ。トレーナーの中村さんとの息もぴったり=鳥羽市のイルカ島で】

【鳥羽】三重県鳥羽市のイルカ島で飼育されているカリフォルニアアシカのズンダ(雄、6歳)が14日、ショーデビューする。コンビを組むのは、「でっぴ~」の愛称で親しまれているトレーナー、中村晴日さん(23)。11日には報道関係者向けにショーを実施し、ズンダと中村さんが息の合った演技を披露した。

【ズンダとコンビを組むトレーナーの中村さん=鳥羽市のイルカ島】

志摩マリンレジャー(鳥羽市)が運営するイルカ島は、海に囲まれた自然豊かな離島のレジャー施設。バンドウイルカ3頭、カリフォルニアアシカ3頭、コツメカワウソ2頭を飼育し、ショーやふれあい体験を楽しむことができる。平成29年に浜松市動物園で生まれたズンダは、同30年にイルカ島に仲間入りし、5年間にわたってトレーニングに励んできた。

大阪府出身の中村さんは、小5の時に家族旅行でアドベンチャーワールド(和歌山県)に行き、イルカショーを見て飼育員を目指した。専門学校時代に実習で訪れたイルカ島でスタッフの人柄の温かさに魅力を感じ、「ここで働きたい」と卒業後の令和2年に入社した。

アシカとカワウソを担当し、入社約3カ月後にアシカショーデビューを果たすと、先輩トレーナーから引き継いだズンダのトレーニングも週5回実施。先輩のアドバイスを受けながら、真面目で好奇心旺盛なズンダに合うトレーニング方法や距離感などを模索し、信頼関係を築いてきた。

約15分間のショーでは、ボールを使ったバランス芸や輪投げ、ハイジャンプなどのほか得意の倒立も披露し、中村さんとの息もぴったり。愛嬌(あいきょう)たっぷりに「バイバイ」や「恥ずかしい」などのポーズも決めた。ズンダが現在できる演技は15種目だが、今後はジャンプの種目をもっと増やしていくという。

14日のショーデビューは午後2時から、かもめ劇場で。中村さんは「ぎこちなくて不器用なのがかわいいいし、ズンダの魅力。頑張っている姿をお客さまに見てもらいたい」と話し、「大好きなイルカ島をもっとたくさんの人に知ってもらいたい」と笑顔を見せた。

「鳥羽湾めぐり(遊覧船に乗船)とイルカ島」の料金は中学生以上2300円、4歳―小学生1200円。有料イベントもあるがアシカショーやイルカショー、カワウソ握手会は無料で参加できる。
【得意の倒立を披露するズンダ。トレーナーの中村さんとの息もぴったり=鳥羽市のイルカ島で】
【ズンダとコンビを組むトレーナーの中村さん=鳥羽市のイルカ島】