夏の夕方咲くユウスゲ観賞 伊勢の赤井山で上野小児童

【伊勢】三重県伊勢市上野町の赤井山で7日、近くの上野小学校の児童らが、夏の夕方に黄色い花を咲かすユウスゲを観賞した。

ユウスゲは、6―8月ごろ、ユリに似た黄色い花をつける。夕方に開花し翌朝には閉じてしまうのが特徴で、県の絶滅危惧種に指定さている。

かつて同山に数多く自生していたユウスゲを復活させようと、8年前から、住民有志でつくる「赤井山麓ゆうすげ保存会」が、苗を育てて毎年植栽し、「ゆうすげの丘」と名付けた山頂付近には、現在約6万株が植えられている。同小の児童らも植栽に参加し協力してきた。

この日は、6年生16人が、保存会会長の上之郷宏也さん(78)らと一緒に山に登り、見頃を迎えたユウスゲの観賞を楽しんだ。また、今月からゆうすげの丘で飼育を始めたウサギ2匹の名前を児童らが決定し発表。2匹は飼育放棄された保護ウサギ。白いウサギを「大福」、灰色のウサギを「クリーム」と名付け、親しみを込めて呼びかけた。

中屋圭稀君(11)は「ユウスゲは黄色が鮮やかできれい。いいにおいがする。ウサギもふわふわでかわいい。また見に来たい」と笑顔で話した。