アジア15カ国の近代アート70点 四日市で巡回展

【故事や美人画が描かれた中国の商業ポスター展示コーナー=四日市市安島の市文化会館で】

【四日市】市文化まちづくり財団と第23回共同巡回展実行委員会は8日、三重県四日市市安島の市文化会館で、「福岡アジア美術館収蔵作品展・うるおうアジア~近代アジアの芸術、その多様性~」を開いた。第2以外の月曜日(祝日の場合は翌日休館)と今月25日は休館。入場料は一般550円、高・大生330円、中学生以下無料。9月3日まで。

18世紀から20世紀にかけての中国、インドを中心にアジア15カ国の絵画や商業ポスター、彫刻など約70点が並ぶ。輸出用絵画として中国・広東で描かれた油彩画「中国人家族のいる雪景色」、インド独自の細密画に西洋の技法を取り入れた水彩画「アサフ・ウッダウラの肖像」などが展示されている。

また、インドの多色刷りポスター、中国の故事や美人画が描かれたカレンダー付き商業ポスター、近代美術の技法を使ったベトナムやネパール、フィリピンなどの絵画、第1回タイ全国美術展金賞受賞作のブロンズ彫刻、日本の人力車がルーツで、現在もバングラデシュの街の移動手段となっている色鮮やかにペイントされた「リキシャ」の展示もある。

【色鮮やかにペイントされたバングラデシュの「リキシャ」=四日市市安島の市文化会館で】

同館学芸員の田中峻さん(38)は「西洋の絵画技術がアジアそれぞれの国でとげた変化を楽しんでいただきたい」と来館を呼びかけている。