成年後見制度について学ぶ 亀山市と社協がシンポ、落語も

【成年後見制度シンポジウム=亀山市東御幸町の市文化会館内中央コミュニティセンターで】

【亀山】三重県亀山市と市社会福祉協議会は6日、同市東御幸町の市文化会館内中央コミュニティセンターで、「ともに支え合い、ともに暮らせるふくしのまちをめざして」と題して、成年後見制度利用促進シンポジウムを開催した。市民ら約250人が、成年後見制度について学んだ。

主催者を代表して、櫻井義之市長は「本市は令和4年10月、市社会福祉協議会に成年後見制度の相談窓口を設置した」とし、「地域福祉のため、認知症高齢者のニーズに対応し、共助・共生社会を目指していくことが必要」とあいさつした。

【演目「後見じいさん」を披露する落語家の桂さん=亀山市東御幸町の市文化会館内中央コミュニティセンターで】

シンポジウムは2部構成。第1部は、平成17年から同制度について落語を通じて全国各地で伝えている、落語家・桂ひな太郎さんが、演目「後見じいさん」を披露。巧みな話術で、会場内は笑いに包まれた。

第2部は、仏教大社会福祉学部の長友薫輝准教授が進行役となり、市法福連携ネットワーク協議会の西村和晃会長、市民生委員児童委員協議会連合会の小林智子会長、亀山第二地域包括支援センターの山下千晶社会福祉士、障害者総合支援センターの園田奈美恵センター長ら5人がパネリストとして、成年後見制度について、それぞれの立場で話した。

パネリストらは「見守り訪問をする中で、最近は一人暮らしや身寄りのない高齢者が増えており、相談窓口が設置されたことは心強い」、「社協が中核機関として関連機関の連携によるネットワークで利用促進につながれば」などと話した。長友准教授は「身内などで認知症や知的・精神障害などにより、物事を判断する能力が十分ではないと感じたら、まずは相談窓口を頼れば成年後見制度について丁寧に助言していただける」と促した。