空襲体験者の声伝える 15日に桑名で朗読劇

【本番に向け朗読の稽古に励む劇団員=桑名市内で】

【桑名】太平洋戦争末期の1945(昭和20)年7月17、24日の2日間で、計657人が犠牲になったとされる桑名空襲から間もなく78年。三重県桑名市を拠点に活動する「劇団すがお」が15日、空襲体験者の声を伝える朗読劇を同市桑名の修徳まちづくり拠点施設で上演する。

桑名空襲を体験した人の手記を中心に、東京大空襲の体験記や、7年前の伊勢志摩サミット後に被爆地・広島を訪問したオバマ元米大統領の演説も朗読する。

劇団員9人が出演。戦争への怒りや恐怖、悲しみを情感豊かな肉声で表現している。本番に向け稽古に熱が入っている。

すがおは40年近く、桑名空襲をテーマにした演劇や朗読劇に取り組む。戦争の悲惨さを芝居や朗読で伝える一方、戦争体験の聞き取りにも力を注いできた。

加藤武夫代表(80)は「若い人に、この事実を知ってほしい。ぜひ足を運んでもらえたら」と来場を呼びかけた。

上演は午前11時、午後2時、同6時からの3回。入場料は一般千円、中高生500円。前売り券は各40席限定。柿安シティホールなどで販売している。当日券もある。問い合わせは加藤代表=電話090(8159)4497=へ。