土性さん、体育教員に実技指導 松阪市「スポーツのチカラ」プロジェクト 三重

【「2人おんぶ」を実演する土性さん=松阪市殿町の松阪工業高校で】

【松阪】三重県の松阪市スポーツ課職員の五輪金メダリスト土性沙羅さん(28)は4日、同市殿町の三重県立松阪工業高校レスリング場であった県高校保健体育教育研究会松阪支部の実技講習会で講師を務めた。トップアスリートのトレーニング方法を教授し、各校での部活や授業に生かす狙い。

土性さんの入庁を機に始めた「伝えたい!スポーツのチカラ」プロジェクトとして実施した。スポーツと連動したまちづくりを目指す同プロジェクトは、土性さんが市内小中学校を巡る出前授業を皮切りに、同日からは新番組「土性沙羅のスポーツのチカラ応援ch」を同市公式YouTubeと同市行政チャンネルで公開している。

同講習会には体育教員約15人が参加した。土性さんが現役時代にしていた練習のうち他の競技でも活用できるトレーニングを紹介した。

【体の上を前後左右に跳ぶ「大の字」を紹介する土性さん(下)=松阪市殿町の松阪工業高校で】

あおむけになって背中とお尻をねじって横に進む「ダンス腹筋」や、腕立て伏せしながら進む「2人組み手押し車」、手足を広げてうつぶせに寝た相手の上を前後左右に跳ぶ「大の字」などを伝授。「2人おんぶ」は実演にとどめ、「2人140キロを背負い坂道を走るのはよくやってます」と話した。

質疑ではけがの経験や防止について問われ、土性さんは「肩を脱臼して手術した時、練習の前後のストレッチの大切さを実感した。練習には早く来てしっかり体を動かす」と助言した。

松阪商業高校からの参加者は「ペアのトレーニングは励まし合える。たくさん生かしていきたい」と成果を語った。