川に「C9留分」300㍑超流出 東邦化学工業四日市工場、配管の緩みか 三重

【四日市】26日午後5時半ごろ、三重県四日市市小浜町の東邦化学工業四日市工場で「危険物の油を流出させた」として従業員から119番があった。同社によると、排水溝を伝って約300―400リットルが敷地外の周辺河川に流出したとみられ、周辺の住民1人が悪臭による体調不良を訴えたが、快方に向かっているという。

同社によると、流出したのは「C9留分」と呼ばれる灯油や軽油と同じ分類に属する可燃性の液体で、石油樹脂製品の原料として使用しているという。工場施設の定期修理に伴い、タンク内を清掃して液体を中に移そうとした際に漏れたとみられる。

配管バルブの緩みが原因とみられ、漏れた液体約2千リットルの大半は敷地内で回収したが、一部が河川へと流れたという。同社では消防と連携してバキュームカーや吸着マット、オイルフェンスを使用して液体の回収作業を進めている。

同社品質環境管理グループの担当者は「住民の方に多大なる迷惑をかけて申し訳ない。行政の指示を仰ぎながら原因追及と再発防止に向けて対応したい」と話した。