「こども歌舞伎」熱演 観客456人を魅了 三重・東員町

【「新版歌祭文 野崎村の場」を披露する子どもたち=東員町山田の町総合文化センターで】

【員弁郡】三重県東員町の恒例行事「こども歌舞伎公演」が11日、東員町山田の町総合文化センターであった。小学3年から高校3年までの10人が舞台に立ち、456人の観客を前に堂々と演じた。

2演目を上演した。最初の演目「新版歌祭文(しんぱんうたざいもん) 野崎村の場」は、田舎に暮らす娘が思い人の幸せを願って自ら身を引く悲恋の物語。娘が思い人の旅立ちを見送る場面では、観客の涙を誘った。続けて、こども歌舞伎恒例の「白浪五人男 稲瀬川勢揃(せいぞろ)いの場」を披露した。

こども歌舞伎は、同町出身の歌舞伎の名優、七代目松本幸四郎(1870―1949年)を顕彰する「松の会」と町などが、平成8年から始めた。毎年恒例だったが、コロナ禍で2年続けて公演を見合わせ、昨年3年ぶりに開いた。今年は26回目になる。

今回、初舞台を踏んだ佐藤正悟君(三和小5年)は「大役をやらせてもらえて光栄です。自分はまだまだなので、これからも稽古を頑張っていく」と話した。