求人倍率1.33倍、2カ月連続低下 三重労働局、4月県内

三重労働局は30日、4月の一般職業紹介状況を発表した。有効求人倍率(季節調整値)は1・33倍で前月から0・01ポイント低下。同局は「改善の動きが継続している」とする雇用情勢の判断を据え置いた。

有効求人倍率の低下は2カ月連続。全国順位は前月から2つ下げて26位。29カ月連続で全国平均(1・32倍)を上回っている。新規求人倍率は0・1ポイント減の2・01倍で、2カ月ぶりに低下した。

同局によると、有効求人数は前月比1・5%(485人)減の3万2209人で、2カ月連続の減少。有効求職者数も0・5%(130人)減の2万4271人で、2カ月ぶりに減少した。

一方、正社員有効求人倍率(原数値)は前年同月比0・04ポイント減の0・99倍。令和3年10月以来、18カ月ぶりに1倍を切った。全国平均(0・98倍)は29カ月連続で上回っている。

製造業では人手不足が続きつつ、原材料費や電気料金の上昇などを受けて求人を抑えている。一方、観光客の回復に伴い、タクシーやバスなどの交通事業者から大口の求人が出ている。

金尾文敬局長は記者会見で、しばらくは雇用情勢に大きな変動はないとの見通しを示しつつ「好条件を求めて求職する人が増え、会社には離職防止に向けた賃上げなどが求められるだろう」と述べた。