東海春季選手権きょう再々試合 大学野球、トーナメント形式に

【21日の2試合はいずれも3安打と猛打賞の活躍を見せた皇學館大3番井田。中部学院大戦では1点を追う三回1死満塁で逆転の走者一掃適時二塁打を放つ】

全日本大学野球選手権(6月・神宮など)の代表決定戦を兼ねる東海地区大学春季選手権(東海地区大学野球連盟主催)の再々試合が23日、三重県伊勢市楠部町のダイムスタジアム伊勢でトーナメント形式で行われる。20、21日と、皇學館大(伊勢市)など3校が三つどもえで対戦してきたが、2日連続で3校が1勝1敗で並び、決着がつかなかったため、ともえ戦からトーナメント戦に変更した。2015年以来2度目の優勝と全国大会出場を目指す皇學館大は決勝からの登場で、8年ぶりの全国切符まであと「1勝」となった。

3校は三重、岐阜、静岡の各県リーグ代表校で、皇學館大のほか、中部学院大(岐阜)、東海大静岡キャンパス。順位は毎年、3校によるともえ戦勝率制によって決められている。

皇學館大は20日の第2試合に登場し、まず中部学院大と対戦するが3―6で敗戦。その直後の東海大静岡戦を2―0で制して通算成績を1勝1敗とし、21日の再試合につなげた。

21日は第1試合からの登場で東海大静岡と再戦。2日連続の先発で、前日東海大静岡を5安打完封した佐野瑠勇(3年・神戸)の粘投もあり一時3―0とリードするが内野の守備の乱れから4―5で逆転負けした。

あとがない中部学院大戦は一回に1点を先制されたが先発投手の江南怜(4年・津商)を中心に大量失点を防ぐとこの試合4打数3安打3打点の3番井田翔斗(4年・津商)らの活躍で逆転し6―4で逃げ切った。

今大会は主軸の村田怜音(4年・相可)が厳しいマークに遭い、特に20日は2試合で7打数無安打と絶不調。打線もつながりを欠いていたが、同日最終戦の東海大静岡戦は連続犠打でミスを誘い、貴重な追加点を挙げるなど皇學館大らしい粘り強い攻撃も見られた。

21日は打線がつながりだし、主将の岡田一晟(4年・東邦)も「一球にかける集中力が増してきた」。不調にあえいでいた村田も、東海大静岡戦で遊撃への内野安打、中部学院大戦で左前打を記録するなど復調の兆しを見せた。

中1日で行われる23日のトーナメント戦は失点率差でシードされて決勝のみの出場となったが、2日間で229球を投げた佐野を始め投手陣の疲労が想定され、依然厳しい試合となりそうだ。

DH、6番で出場の21日の中部学院大戦で決勝適時打を放った藪本周汰(4年・宇治山田商)、代打起用で今大会打率10割の大川陸(4年・飯山)ら4年生を中心とした層の厚い攻撃も今年の皇學館大の持ち味。チーム一丸で投手陣を助け、全国の切符をつかみ取りたい。

23日の試合予定は次の通り。第1試合は午前10時~。

1回戦 東海大静岡キャンパス―中部学院大▽決勝 皇學館大―1回戦の勝者

【打撃好調で6番、指名打者での先発出場が続く皇學館大藪本。俊足も武器で21日の中部学院大戦は五回決勝適時二塁打を放った後、7番岡田の中前打で一気に生還】