「こもれび」本格運用開始 不登校生徒ら支援 三重

【定例記者会見で県立教育支援センターの本格運用を発表する福永教育長=県庁で】

福永和伸三重県教育長は16日の定例記者会見で、不登校の生徒らを支援する県立教育支援センター「こもれび」(津市大谷町)の本格運用を4月に開始したと発表した。不登校となっている子どもの保護者を対象にした相談会を開くことも明らかにした。

県教委は昨年7月から今年3月までセンターを試行的に運営した上で本格運営を決定。センターが入る県総合教育センターの改修費など、約2400万円の関連費を本年度当初予算に計上していた。

センターは学習や相談に利用する部屋や調理の体験ができるスペースなどで構成。教員経験者や学生スタッフ、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーら23人が交代で支援に当たる。

不登校となっている高校生や中途退学者らが対象。中学時代に不登校となり、進学していない人も含む。昨年度は利用者のうち4人が学校に戻り、10人が転学した。現在は29人が利用しているという。

相談会は県の各地域庁舎で6月から来年3月にかけて実施。心理や福祉の専門家が相談に対応し、不登校の経験がある社会人や学生が当時の心境などを語る。保護者らが意見交換をする機会も設ける。

福永教育長は会見で「センターで自分らしい生き方を見つけ、自立に向けたエネルギーを蓄えてもらいたい。センターをしっかりとアピールし、利用してもらいやすいようにしたい」と語った。

センターの利用は無料。平日の午前10時から午後4時まで。センターへの電話=059(213)6612=などで申し込む。相談会の申し込みは県教委生徒指導課=電話059(213)6611=へ。