県議長候補は中森氏、副は杉本氏 所信表明会

【所信表明会に臨む中森議員(右)と杉本議員=県議会議事堂で】

三重県議会は11日正午、正副議長選の立候補届け出を締め切り、議長選には中森博文議員(69)=自民党、六期、名張市選出=、副議長選には杉本熊野議員(69)=新政みえ、5期、津市=が立候補を届け出た。

最大会派の新政みえ(21人)と第2会派の自民党(19人)が水面下で候補者を調整したとみられるが、新政みえの議員は取材に「あうんの呼吸」と述べるにとどめた。12日の本会議で投開票される。

中森議員は立候補届け出後の所信表明会で「2元代表制の一翼を担う議会として県民のために最善を尽くす」と強調。「開かれた親しまれる県議会」に向け、議事堂の開放などを検討する考えを示した。

申し合わせで2年以内の議長任期については「まずは与えられた1年間を完遂した上で、いったん辞表を提出する」と説明。「引き続き2年目を担う必要があれば、改めて議員各位の信を問う」と語った。

吉田紋華議員(共産党、1期、津市)は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治の関係が相次いで発覚した問題への認識を尋ねた。中森議員は「関係を断ち切り、接点を持たないようにすべき」と答えた。

杉本議員は「県議会が党派を超えて一枚岩となれるよう、円滑な議会運営に努める」と説明。先月の県議選で投票率が過去最低となったことに触れ、若者の政治参画を促す取り組みを進める考えを示した。

自身が副議長となれば、昭和38年に就任した石田マサヲ氏に次いで県政史上2人目の副議長になると強調。「60年ぶりの女性副議長として、女性の政治参画に向けた一助となるよう努める」と語った。

これに対し、今井智広議員(公明党、5期、津市)は「女性初の議長は考えなかったのか。なぜ副議長なのか」と質問。杉本議員は「まだまだ勉強不足。議長選に立候補できるよう精進する」と語った。