度会町に太陽光発電所完成 「宮リバー度会ソーラーパーク」 三重

【度会町で営業運転を開始した太陽光発電所「宮リバー度会ソーラーパーク発電所」(合同会社宮リバー度会ソーラーパーク提供)】

【度会郡】再生可能エネルギー発電事業などを手がける5企業が共同出資する「合同会社宮リバー度会ソーラーパーク」が、度会町で建設を進めていた太陽光発電所「宮リバー度会ソーラーパーク発電所」が完成し、10日に同町田間で竣工(しゅんこう)式が開かれた。

九電工(福岡県)、東京センチュリー(東京都)、福岡地所(福岡県)、大成建設(東京都)、九電みらいエナジー(福岡県)が平成26年に合同会社を設立。同31年2月に着工し、町内の田間、上久具、當津などにまたがる標高約200メートルの山を整備した約140ヘクタールの土地に、太陽電池モジュール約17万枚(出力約72メガワット)を設置した。稼働中の太陽光発電所では中部地方で2番目の規模となる。

年間発電量は約8200万キロワット時を見込んでいて、一般家庭約2万7600世帯分の年間消費電力に相当する。発電した電力は県道や町道に埋設された自営線により、玉城町内の送電鉄塔に接続し、再生可能エネルギー固定価格買取制度を用いて中部電力ミライズに売電する。1日から営業運転が始まり、維持管理は九電工が担当する。

【太陽光発電所の完成を祝う関係者ら=度会町田間で】

竣工式には、合同会社の関係者や中村忠彦度会町長、辻村修一玉城町長ら約100人が出席。地元宮司が神事を営み、完成を祝った。続いて式典があり、同社が両町にハイブリッドカーを1台ずつ贈呈した。

同社を代表して東京センチュリーの佐藤浩副社長が「地域との共生を図りつつ、発電所の安全管理と長期安定的な運営に努め、カーボンニュートラルの実現に貢献していきたい」とあいさつ。来賓代表の中村度会町長は「脱炭素に向けて取り組んでいく大きな足がかりになる」と話した。