きょうから春の交通安全運動 三重県警、事故ゼロ目指し出発式

【交通安全に向けて出発する警察車両ら=津市の県警本部で】

春の全国交通安全運動(11―20日)に向けて、県交通対策協議会(会長・一見勝之知事)は10日、津市栄町一丁目の県警本部駐車場で出発式を開き、約100人が事故防止に向けて意識統一を図った。

県警によると、9日現在で県内の人身事故発生件数は1026件(前年比五件増)で、死亡事故件数は24件(同9件増)、死者数は25人(同10人増)。歩行者や自転車など交通弱者の犠牲者は12人、高齢者は14人で、いずれも半数近くの割合という。

昨年は昭和29年の統計開始以来最も少ない死者数だったが、今年は増加傾向にあり、4月3日には県内で交通死亡事故多発警報が発令された。これらを受け、子どもをはじめとする歩行者の安全確保▽横断歩行者事故等の防止と安全運転意識の向上▽自転車のヘルメット着用と交通ルール順守の徹底―の3点を重点項目に安全意識の啓発を図る。

式で、一見知事は「事故ゼロを目指す第一歩として協力をお願いしたい」とあいさつ。続いて難波正樹県警本部長も「事故に直結する違反の指導取り締まりを強力に推進したい」と話した。

各世代を代表して、NPOどんぐりの会の児童と、ふれあい長寿津の会員らが一見知事から反射材など啓発物品を受け取り、「交通社会の一員として交通ルールとマナーを守ります」と交通安全を宣言。白バイやパトカーなどの車両が啓発に向けて出発した。