貝殻や魚のデザインシュガー販売 「志摩地中海村」で障害者就労継続支援B型事業所

【デザインシュガーをPRする(後列右から)西村さん、濱口さんと利用者ら=志摩市阿児町立神の「からふる」で】

【志摩】三重県志摩市阿児町立神の障害者就労継続支援B型事業所「からふる」(管理者・西村憲一さん)はこのほど、同市浜島町のリゾートホテル「志摩地中海村」(大西晶社長)で、貝殻や魚、花、ネコなどをモチーフにしたデザインシュガー「irodori」の販売を始めた。

からふるは、一般企業での就労が難しい心身に障害のある人たちが働く場として、昨年10月に開所。現在は利用者20人が商品の袋詰めやシール貼り、電子部品の組み立て、民泊の清掃などを行っている。

就労継続支援B型は雇用契約を結ばず、働いている利用者には就労工賃という形で給料が支払われるが、単価の安い請負の軽作業がほとんどのため、工賃も低いという。

【ピンセットを使いデザインシュガーを袋詰めする利用者=志摩市阿児町立神の「からふる」で】

そこで、からふるはこの現状を改善し、工賃を向上させて利用者のやりがいや自立につなげようと、見た目もかわいらしく色彩豊かなデザインシュガーを老舗の砂糖メーカーから仕入れて袋詰め加工し、販売することにした。

【志摩地中海村で販売されている6種類のデザインシュガー=志摩市阿児町立神の「からふる」で】

取り扱う砂糖は繊細な形をしているため、利用者らはピンセットを使い手作業で検品と袋詰めをするほか、材料の色分けや袋のラベル貼りなど分担して作業。同ホテルのショップには、貝やヒトデをモチーフにした「夏色」、四色の丸い形の「ぼーろ」、ネコの顔や肉球をかたどった「ねこ」など6種類が並ぶ。1袋480円(税込み)。

同ホテルは客室のお茶菓子などとして市社協の施設が作るクッキーを使用するなど障害者を支援しており、大西社長によると、今回もからふるの活動趣旨に賛同し、ホテルならではのお土産になればと販売を決めたという。

からふるの西村さんは「デザインシュガーを旅の思い出とともに持ち帰ってもらえれば。今後は市外で販路拡大を目指したい」、生活支援員の濱口菜摘さんは「これからも利用者さんの魅力を発信し続けたい」と話した。

問い合わせは「からふる」=電話0599(77)7995=へ。