「友」にちなんだ絵画や書 歌会始のお題、伊勢・神宮美術館で特別展 三重

【歌会始のお題「友」にちなんだ絵画や書などが並ぶ会場=伊勢市神田久志本町の神宮美術館で】

【伊勢】三重県伊勢市神田久志本町の神宮美術館で、新春に皇居で開かれる「歌会始」のお題にちなんだ美術作品を展示する特別展「友―歌会始御題によせて」が開かれている。23日まで。

今年のお題「友」をテーマに、友人や家族を題材にした作品や、師弟や交友関係にある作家らの作品を展示。同館や神宮徴古館が所蔵する文化功労者や人間国宝らの絵画や書、工芸など、初公開の9点を含む25点が並ぶ。

家族や近隣の人を岩絵の具で色彩豊かに描いた日本画家伊藤髟耳(ほうじ)さんの「あすへ動く」、ドイツの作曲家ベートーヴェンと詩人ゲーテを描いた洋画家芝田米三さんの「出逢いの楽譜」、蒔絵の人間国宝田口善国さんの「すすき野蒔絵飾箱(まきえかざりばこ)」と並んで長男の漆芸家田口義明さんの「海老蒔絵飾箱『生』」などが展示された。

白石和己(まさみ)館長は「初公開作品もあり、見応えのある充実した内容になっている。『友』に託された作者の思いを感じ取ってほしい」と話していた。

木曜休館(4日は開館)。入館料は大人500円、小中学生が100円。