伊勢市の福祉拠点、8日オープン 駅前再開発ビルに 記念式典 三重

【記念式典でのテープカット=伊勢市の市健康福祉ステーションで】

【伊勢】三重県伊勢市の中心部、JR伊勢市駅前の再開発ビル「MiraISE(ミライセ)」の5―7階に、市の福祉拠点「伊勢市健康福祉ステーション」が5月8日にオープンする。子どもから高齢者までの健康と福祉を総合的に支援する。

保健と福祉の関係部署を集約。妊産婦、子育て世帯、子どもへの一体的な相談支援を行う「こども家庭センター」を県内で初めて設置する。

5階は、子どもや高齢者の健康診査、保健指導、予防接種などを行う「中央保健センター」と、子どもの発達に関する相談窓口「こども発達支援室」が入る。

【6階の子育て支援センターに設けられた子どもと保護者が遊べる「交流ひろば」=伊勢市の市健康福祉ステーションで】

6階は、子育て支援センター「キッズ☆もっとテラス」を開設。乳幼児と保護者が遊べる「交流ひろば」は、輸入玩具などを扱う「ボーネルンド」がプロディース。広さ約180平方メートルに、赤ちゃんの発達に合わせて遊べる「ベビーエリア」、絵本などを楽しむ「静かに遊ぶエリア」、回転遊具などが楽しめる「アクティブエリア」があり、約60種の外国製遊具を設備する。

利用は予約が必要。定員は40組80人で、3部入れ替え制。妊娠出産、育児に関する相談窓口「ママ☆ほっとテラス」、保育所などに入所していない子を対象とした「駅前一時保育室」(定員13人)もある。

7階は、高齢者や障害者、生活困窮など、福祉のさまざまな支援を担う「福祉総合支援センターよりそい」が開設される。工事費は、4億4220万円。

オープン記念式典が29日に開かれ、和田義明内閣府副大臣や一見勝之知事、関係者らが出席。鈴木健一市長は「すべての世代に、新たな包括支援を展開したい。子どもの笑顔があふれ、幸せに年齢を重ねられるまちづくりを推進したい」とあいさつした。式には、地元のまるこ幼稚園児9人も参加し、元気な歌声を披露した。

ビルは12階建て。同ステーション利用者は、2、3階の駐車場が無料で利用できる。8階にはハローワーク伊勢、9、10階はホテル(夏開業予定)、11、12階は賃貸マンションが入る。

駅前再開発は、平成25年の神宮式年遷宮を契機に、同ビル(B地区)を含む3地区で進められ、A地区はすでにホテルが開業。C地区は、住居を中心とした事業を予定し、令和7年度の完了を目指している。
【記念式典でのテープカット=伊勢市の市健康福祉ステーションで】
【6階の子育て支援センターに設けられた子どもと保護者が遊べる「交流ひろば」=伊勢市の市健康福祉ステーションで】