答志島で地域おこし 鳥羽市の協力隊員に三好さん 三重

【中村市長(左端)から協力隊の委嘱を受けた三好さん(中央)。先月末で退任した正林さん(右端)から「ねやこや」の看板を引き継いだ=鳥羽市役所で】

【鳥羽】三重県鳥羽市の地域おこし協力隊として、京都大学文学部を先月卒業した三好美咲さん(23)が3日、中村欣一郎市長から委嘱状を受けた。同市の離島・答志島の和具地区で、子どもや住民たちが集える交流拠点づくりを中心に離島の振興に取り組む。任期は来年3月末まで。

三好さんは、大学で哲学を研究し、コミュニケーション学や臨床心理学を学んだ。離島旅行が趣味で、在学中だった昨年9月、答志島で1カ月間の移住体験に参加。島民の温かさや、都会にはない密接なコミュニケーション、島で活動していた前任の協力隊員で東京大学院生の正林泰誠さん(24)の取り組みに心動かされ、協力隊に志望した。

三好さんは島に居住し、正林さんが地域の空き店舗を改修して整備を進めてきた住民の交流拠点「ねやこや」の取り組みを引き継ぎ、本格運営に乗り出す。

市役所で委嘱状を受け取った三好さんは「子どもからお年寄りまで集う『ねやこや』という素敵な場所を引き継ぐため力を尽くしたい。臨床心理の学びをいかし、島の子どもや島外から離島留学で来ている子の居場所としても充実させていきたい」と話した。