神宮神田で「神田下種祭」 伊勢、歌に合わせてもみ種まく 三重

【もみ種をまく白装束の作丁ら=伊勢市楠部町の神宮神田で】

【伊勢】三重県伊勢市楠部町の神宮神田で4日、伊勢神宮の祭典に供えるコメのもみ種をまく「神田下種祭(しんでんげしゅさい)」が営まれた。

一年の耕作の無事を願う儀式。神宮の久邇朝尊(くにあさたか)大宮司をはじめ、神職や地元関係者ら約60人が参列した。

儀式に奉仕する「童男(どうなん)」に選ばれた地元の四郷小6年千秋季誠(すえなり)君(11)が、神職らとともに神田の奧にある山に入り、イチイガシの木を切って「忌鍬(ゆぐわ)」を作り、下山した。

その後、神田に移動し、耕作を管理する作長(さくちょう)が、忌鍬を振り下ろして田を耕す所作をした。続いて、白装束の作丁(さくてい)2人が神田に入り、御田歌(みたうた)に合わせて、もみ種をまいた。

もみ種は苗に育て、5月の「神田御田植初(おたうえはじめ)」で田に植えられる。