桜舞う中、心形刀流武芸 亀山で披露、抜合や二刀之形 三重

【二刀之形を披露する小林師範役=亀山市本丸町の亀山神社境内で】

【亀山】三重県無形文化財に指定されている「亀山藩御流儀心形刀流武芸形(おんりゅうぎしんぎょうとうりゅうぶげいがた)」を受け継ぐ「心形刀流保存赤心会」(亀山市、小林強・6代目師範役)は2日、亀山市本丸町の亀山神社境内で、心形刀流の武芸を披露した。

心形刀流は、江戸時代の初めに伊庭是水軒が創始した武術の流派。幕末の頃、江戸時代四大道場の一つとして免許皆伝を得た、山崎雪柳軒が亀山に帰藩し、藩の剣術指南に任命され、心形刀流の道場を「亀山演武場」と名付け、以来158年経った現在も、途絶えることなく伝承されている。

この日は、ときおりサクラの花が舞い散る中、小林師範役(84)ら会員計13人が抜合(ぬきあい)や二刀之形、小太刀之形など披露した。また、木刀体験に参加した、同市西町の中森七海さん(20)は「初めて木刀を握りました。振りの形が難しかったが、楽しかった」と話していた。

小林師範役は「心形刀流武芸は、人を大切に感謝する教えを伝承しています」とし、「心の修養を第一に精進し、守っていきます」と語った。