伊勢工高生デザインの家具披露 職人製作、保育園で使用へ 三重

【完成した木の家具を囲んで喜ぶ園児ら=伊勢市二見町のふたみ保育園で】

【伊勢】伊勢市の三重県立伊勢工業高校の生徒と地元の家具職人らが協力し、市内で4月に開園する「ふたみ保育園」で使う家具を製作した。生徒がデザインし、職人らが県産木材で手作りしたイスやポストなどの完成披露会が16日、同園で開かれた。

ふたみ保育園は、同市二見地区の二見浦、五峰保育園と、先駆けて閉園した高城保育園の統合園として来月開園する。家具づくりは、新園舎で子どもらに木に触れてもらう「木育家具プロジェクト」として市が企画し、同校建築科3年生8人と、市内近郊のオーダーメード家具店の職人らが協力して進めてきた。

完成したのは、木製ボルトで好きな形につなげられる「繋(つな)がるイス」とカエル型のポスト、クラスプレート54枚。昨年6月から、生徒たちが職人のアドバイスや保育士の意見も取り入れてデザインや設計を手がけ、職人らが県産ヒノキやスギ材を使って仕上げた。

披露会には、4月から同園に通う二見浦、五峰両園の4歳児25人と伊勢工高生、家具職人、市の関係者らが出席。家具がお披露目されると、園児らは大きな拍手で喜び、「作ってくれてありがとう。大切に使います」と述べ、歌を披露して感謝を伝えた。

イスをデザインした長谷川航大さん(18)は「園児がリラックスして座っている姿を見てうれしい。机にしたりおままごとに使ったり、子どもたちの自由な発想で楽しんでくれたら」といい、カエルポストを考えた山本夏夜さん(18)は「先生やお友達と手紙ごっこを楽しんで」と話していた。