箱根駅伝選手が走る基本を指導 日体大・九嶋さん、陸上少年に 朝日町 三重

【団員らを指導する九嶋さん(左)=朝日町柿の朝日小学校で】

【三重郡】令和4年の第98回箱根駅伝で8区を走った三重県紀北町出身で日本体育大学4年の九嶋大雅さん(22)の陸上教室が25日、朝日町柿の朝日小学校で開かれた。朝日陸上少年団の団員らが指導を受け、走る基本動作を教わった。

九嶋さんは、地元紀北中学校から伊賀白鳳高校(伊賀市)へと進み、この春、日体大を卒業する。卒業後は実業団の「コモディイイダ」(東京)で競技を続ける。19日に開かれた「第16回美(うま)し国三重市町対抗駅伝」にも出場し、紀北町チームでアンカーを務めた。

同少年団を指導する後藤大輝コーチ(22)とは、かつて大会で競い合った陸上仲間で、今も交流を続けている。今回、後藤コーチから依頼され、講師を引き受けた。

小学2―6年の団員のほか、卒団した中学生も2人いて計55人が参加。九嶋さんが小中学生時代に取り組んでいたというミニハードルを使った練習法に取り組んだ。団員らは両足で跳んで前進したり、連続してハードルを走り越したりした。九嶋さんは「腹筋に軽く力を入れるイメージで」「姿勢や重心を意識してみて」などと、アドバイスをしていた。

朝日小学校5年の土屋心乃さん(11)は「今までは、速く走ることだけに気をとられていた。これからはフォームも意識していきたい」と話した。

練習の後は、「一日にどのくらいの距離を走るのか」「箱根を走ったときの心境は」などといった団員からの質問にも答えていた。

九嶋さんは「みんなの頑張る姿を見て、勇気と元気をもらった。自分も初心に返って頑張っていきたい」と話した。