津商の張さんと神原さん「韓国語」大阪大会で奨励賞

【入賞を喜ぶ(右から)張さん、神原さん=津市渋見町の県立津商業高で】

【津】三重県津市渋見町の県立津商業高校ビジネス科3年の張瑶依さん(18)と神原さくらさん(18)がこのほど、駐大阪韓国文化院が主催するスピーチコンテスト「第21回『話してみよう韓国語』大阪大会」中高生スキット部門で3席に当たる奨励賞を受賞した。この1年授業で韓国世宗大聖高とオンライン交流した力試しに挑戦して入賞し、卒業を迎える2人は今後に意欲を高めている。

津商高は姉妹校提携している世宗大聖高との行き来がコロナ禍で中止になる中、3年生の課題研究で交流を計画。この1年季節の行事や食文化をオンラインで体験し合う交流を深めてきた。

【「話してみよう韓国語」大阪大会でやりとりを披露する張さん(右)と神原さん(佐藤教諭提供)】

2人は担当の佐藤智子教諭(56)を通じて同大会を知り「1年勉強したことを発表できる機会」と挑戦を決めた。大会では決まった台本に自分たちが創作した会話を加えたやりとりを披露した。

張さんは「授業で仲良くなった(韓国の)友達にSNS(交流サイト)を使って原稿の添削や発音を聞いてもらった。大会当日は韓国人の先生がつきっきりの組もあったけど、私たちは韓国の友達とやりとりしていたから自信になった」と振り返る。

さらに当日朝にカフェで出会った韓国人夫婦に声をかけ、会話に助言をもらう偶然にも恵まれた。神原さんは「通じ合えた瞬間に、原稿の暗記だけじゃなくもっと勉強してたくさんの人とコミュニケーションが取りたいと思った」と話す。

2人の学びは卒業後も続き、張さんは大学入学までの1カ月韓国に短期留学し、神原さんは大学の第2外国語で韓国語を専攻するという。張さんは「異文化に触れグローバルな視点を持てるようになった。向こうで日本の文化を紹介して自分の周りに韓国のいいところを広めたい」、神原さんは「これからも交流を続けたいし、日韓の政治のニュースにも関心を深めていきたい」とそれぞれ話す。

佐藤教諭は「生徒が自主的に韓国の生徒とつながったことが良かった」と評価し「商業高なので今後はビジネスの観点でも学びに生かしていきたい」と述べた。