審判員不足解消へ講習会 三重県高野連、野球部員と顧問向けに

【審判員からファウル判定のポイントを学ぶ球児ら=津市渋見町の津商業高校で】

審判員不足の解消につなげようと、三重県高野連は今年から、県内全域で、野球部員と野球部顧問を対象にした審判講習会を開いている。1月下旬に開催した南地区に続き、11日は中地区、北地区の2会場で、審判の基本動作や判定方法など学ぶ講習会が行われた。

県高野連所属の審判員は約60人だが高齢化などから実働の審判員は40人ほどという。高校球児と指導者向けの講習会は、新しい人材の発掘に加えて、高校生のうちから審判の仕事に関心を持ってもらおうと企画した。

津市渋見町の津商業高校グラウンドで行われた中地区会場では、津市、亀山市の7校の1、2年生82人と教員9人を前に、県高野連の審判員が基本的な所作の手本を見せたり、ファウルライン際の打球など実際の判定を行って見せた。

審判員の視点を自分のプレーに生かしてもらう目的も。アマチュア野球公認1級の資格を持つ加藤明徳審判員(41)は、投手に対する宣告でボークと見なされがちな動作を実践し「高校野球は特に(ルールに)厳しい。紛らわしいことは極力しない方が良い」と助言していた。

講習会では自分のプレーを審判員に見せてアドバイスをもらう生徒もいた。高田高校の中山勝暁投手(2年)は「普段は選手目線だけで考えがち。いつもと違う視点で試合を考える良いきっかけになった」と話していた。