学校周辺調べ、OSM編集 津高生ら書き込む 三重

【地域を歩いて情報を記録する参加者=津市内で】

【津】インターネット上の地図「オープンストリートマップ(OSM)」を編集するイベント「マッピングパーティ!!」がこのほど、三重県津市の県立津高と同校周辺であった。県内の学校では初の取り組み。呼びかけに応じた1―3年生7人と一般の参加者ら9人が学校周辺を歩き、集めた情報をOSMに書き込んだ。

OSMは平成16年に英国で始まった地図プロジェクトで、誰もが自由に編集できデータを活用できることからインターネット上の百科事典「ウィキペディア」の地図版と言われる。

イベントは地域を歩いて情報を共有する探究講座として同校図書館が企画し、県図書館協会の助成を受け先進的に取り組む京都府向日市の会社員、山下康成さんら3人の講師を招いた。

【集めた情報の入力を手ほどきする山下さん(左)=津市新町の県立津高で】

生徒らは基本情報のみが入った白地図を手に同校から津新町駅への通学路と8町周辺を歩き、店舗、施設、アパートなどの名称や駐車場、消火器、ゴミ集積所などを書き入れた。

その後学校に戻り、山下さんの手ほどきを受けながら編集ツールを使って集めた情報をOSMに入力。2年の辻彩佳さん(17)は「普段意識していない建物が地図を作ると思うと見え方が違って楽しかった」、市民団体「より良い図書館をめざす会」の川辺一弘さん(61)=亀山市=は「町を見つめ直したり魅力を伝えるのに面白い取り組み」と感想を話した。