同窓会の飲食店で42人食中毒 多気町、三重県が営業停止処分

三重県は21日、多気町相可台の飲食店「蔵出し料理蔵」で食事をした19歳から20歳までの男女42人が下痢や発熱などの症状を訴えたと発表した。複数の患者の便からカンピロバクターが検出され、県は食中毒と断定。食品衛生法に基づき、同日付で同店を営業禁止処分とした。入院患者はおらず、全員が快方に向かっている。

県によると、症状を訴えた男女らは、八日に多気町で開催された「20歳のつどい」後に87人で同店を訪れて同窓会を開き、翌9日―14日にかけて症状が出ていた。同店では、ささみやマグロなどの刺し身や鶏の唐揚げ、カキフライなどが提供されたという。原因食品は調査中。

県内の食中毒発生は今年初めて。カンピロバクターは鶏や牛などの腸にすむ細菌で、食品や飲料水を通して感染する。低温に強く4度でも長期間生存するといい、生の鶏肉や加熱不十分な肉料理がカンピロバクター食中毒の原因となることが多いとされる。肉類の十分な加熱などが予防法に挙げられる。