【桑名】三重県桑名市の伊藤徳宇市長は5日の年頭記者会見で、コロナ対策・物価高対策のほか、①人口問題に本気で取り組む②総合計画後期基本計画の重点プロジェクトの推進③安全・安心の確保④GX(グリーントランスフォーメーション)の推進⑤行財政改革の推進―を進め、「市が飛躍する年になるように頑張る」と抱負を語った。
新年度予算編成に向けては「防災力強化、スマート自治体への転換、安定した財政基盤確立の3本柱と、重点プロジェクト、人口減少対策を中心に、デジタルファースト、カーボンニュートラル、GXなど町の魅力向上と市民一人一人の幸せに寄り添った施策を進める」と語った。
昨年2月に市の人口が14万人を切った。8月に発表した「14万リバウンドプラン」については、①流入促進②定着環境整備③流出抑制―の3局面でプランを確実に進めると強調。婚活支援で提携したマッチングアプリ最大手「ペアーズ」と事業実施に向け協議中で、「出会いを求める若者の希望をかなえられる町にしていきたい。人口減少対策としては、企業誘致、子ども医療費の所得制限撤廃などあらゆる施策を講じていきたい」と述べた。
行財政改革については「10年市長を務める中で最も力を入れて来た」とした上で、「経常収支比率を99・7%から85・8%に下げる過程で40億円以上の『削る改革』をしてきたが、削るだけでは全体のパイは増えない。今後は企業誘致など『稼ぐ改革』によって財政力指数を大きくすることで、市民に還元できるサービスを増やしていく」と語った。