ペットボトルをペットボトルで再活用 ぎゅーとらとサントリーが協力 三重

【ペットボトル回収について実演しながら説明するぎゅーとらの社員=伊勢市のぎゅーとらハイジー店で】

【伊勢】スーパーマーケットチェーンを展開する「ぎゅーとら」(本社・三重県伊勢市西豊浜町)は29日、回収した使用済みペットボトルをそのまま新たなペットボトルとして再活用する「水平リサイクル」の取り組みを始めた。飲料メーカー「サントリー」と協力して県内28店舗で取り組みについて情報発信し、参加を呼びかけている。

水平リサイクルは、回収したペットボトルを再資源化し、再びペットボトルとして利活用する取り組み。一からペットボトルを作成するのと比べて二酸化炭素の排出量を約60%削減できるほか、その後の再資源化ができないトレーや衣服の繊維などの製品とは異なり、半永久的にペットボトルとして再利用できるという。

サントリーでは、2030年までにリサイクルペットボトルと植物由来原料のペットボトルを総称した「サステナブルペットボトル」の100%利用を目標に水平リサイクルの取り組みを進めており、県内では津市や桑名市とも推進に向けた協定を締結している。

ぎゅーとらでは、店舗敷地内に稼働している回収機「リサイクルステーション」を活用して飲料用ペットボトルを回収。回収でためたポイントを金券と交換できるポイントカードを活用するほか、専用売り場コーナーを設置するなどして普及を進めていくとしている。

ぎゅーとらの清水秀隆社長(63)は「従来は回収したペットボトルが何に使われるか分からない部分もあったと思う。取り組みを通じて少しでも環境に興味を持ってもらえたら」と話した。