2022年10月12日(水)

▼本紙『まる見えリポート―県の雇用対策』を読んで、一番興味を引かれたのが適職診断の「三匹の子ぶた」だったから、書いた同僚に申し訳ないような話だが、ワラの家を作ってオオカミに吹き飛ばされた長男が、どんな家を次に作ればいいか相談に来たら何と助言するか、の質問には頭をひねったし、それによる適職は何かが気になってネットで調べたが満足する答えは見つからなかった

▼企業の採用担当に診断導入を呼びかける業者のサイトがあった。たやすく手の内は見せられないか。レンガの家が一番という考えは、地震国日本には当てはまらないという指摘もあった。所変われば品変わる。熱帯国ではワラが一番にもなろう

▼オオカミに襲われたらどこへ逃げるかの恋愛診断もあった。「レンガの家」と答えた人は争いを好まない平和主義者で、「鉄筋コンクリート」なら筋を通す潔癖主義というのは、「筋」に引っかけただじゃれでもあるまいが。「オオカミと仲良くなる」は「器用だけど二面性がある」という分析は分かる気がした

▼学生時代新聞販売店に住み込んで配達、集金、勧誘に忙しかった。勧誘は大変で、成績の上がらぬ後輩が「この仕事に自分は向いていない」と開き直った時「オレたちは向いているのか」と言い返したことがある

▼かつて新聞社、テレビ局、出版社と入社試験を受けた学生が一流新聞社、一流銀行、一流商社の順で受けるようになったと評論家草柳大蔵が書いていた。仕事とはどういうものかを教え込まれた時代から、自分でも分からぬ向き不向きを他人に教わる時代になった。