2020年12月23日(水)

▼新型コロナウイルス感染症の検査を受けた生徒に「おまえが来たでマスクするわ」と県立高の40代教諭が発言した問題で、県教委教職員課が「差別ではない」と発表したのに対し、木平芳定教育長が「差別だ」と修正した。自浄作用の芽生えかと期待したが、日付が変わっての会見で、教育長は生徒側の主張を文書訓告の発表で記述しなかったことを陳謝した

▼それがどうしたとまでは言わないが、発言の中身と県教委の揺れた判断について、きちんと説明すべき責任はないのか。差別に切り替えて、なぜ懲戒処分である戒告ではなく、訓告なのか。〝文書訓告〟としたのがわざとらしいというか、もっともらしい。発言した教諭は、県教委の聞き取りに「冗談を言う中で言ったかもしれない」と答えたという。いわゆる冷やかしであり、からかいのたぐいというのだろう。いじめ実態調査で最も多い事例だ

▼「いじめ隠し」で「いじり」などとも表現される。県いじめ防止条例案を審議した県教委で、委員から「教師のいじりはいじめだとする報告もある」として条例での取り扱いを問われ、子ども安全対策監が「教員の何気ない言葉が子どもたちのいじめに影響することは前々から言われている」とした上で「第七条に教職員の言動について触れている」。教諭の発言はいじめ防止条例にも抵触する

▼かつて鉢呂吉雄経済産業相が福島視察後に「放射能をつけちゃうぞ」と記者に袖をなすりつけるしぐさをし、辞任した。「一つひとつに定かな記憶はない」と弁明は似ているが、あちらは国務大臣。不祥事の尽きぬ県教委とでは、処分も違って当然ということか。