2020年10月4日(日)

▼8月の三重県内有効求人倍率(季節調整値)は13カ月連続の低下。しかも、平成25年6月以来、7年2カ月ぶりの低水準。一方、県庁の6月1日現在の障害者雇用状況は好調で、特に県教委は初めて法定雇用率を達成した

▼一昨年、大量の水増し問題が発覚し、それまで「26年度から30年度までは法定雇用率を達成し続けた」と言ってきたことがすべてうそだったと分かったが、昨年は0.14ポイント、今年は2.3ポイントの驚異的増加で法定雇用率ゆうゆう上回る2.52%。14年目にして初の達成を軽々と果たした

▼やる気にさえなれば簡単な話ということか。非常勤の学校業務支援員の採用枠を増やしたことが達成の原因とか。この世知辛い世の中で、確かに手法は浮世離れしている。非常勤の採用枠増というのもいかにも荒っぽい

▼同じ水増しを指摘された県警本部は昨年、法定雇用率を達成。合理的配慮の有無を議会から問われ、障害の状況をそれぞれ確認して正規職員8人、非正規は5人を採用したと答えた。県教委に比べ、はるかにきめ細かな受け入れをしている気がする

▼水増し問題の発覚以来、採用増を急ぐ公的機関のあおりで、せっかく育てた障害者が引き抜かれるとの民間の声が議会で紹介されていた。障害者雇用は健常者並みに働ける障害者が優先され、視覚障害者などは長く、県や県教委の雇用の埒(らち)外に置かれている。お寒い県の障害者雇用の実態に照らせば、たとえ県教委が法定雇用率達成のためになりふり構わぬ採用法を取ったとしても、障害者の雇用改善と言わなければならないのかも知れない。