2020年4月16日(木)

▼北勢地域の医療関係に勤務する友人へ、1年前退職した先輩から連絡がきたそうだ。ホームパーティーをするので参加しないかという。この時期に何を考えているのかと思ったというが、この時期だから、自宅で気心の知った仲間と気晴らしでもしようとしたのかもしれない。丁重にお断りしたという

▼そんな一人一人のちょっとした用心、注意深さが感染の拡大か防止かを分けることになるのに違いない。県医療保健部の三木惠弘次長も、新たに感染が分かった介護士が家族の感染可能性を知って仕事を控えたことに対し「大変ありがたい」と述べている

▼その三木次長が、新たな感染者を発表する会見の席へ同僚の県職員と2人、密接するように並んで臨んでいたのがやはり気になる。鈴木英敬知事が記者会見でマスクをかけ始めたのは「(県民に)緊張感を持ってもらう」ため。県幹部も、県民に対策を促す意味で、行動には配慮が必要なのではないか

▼感染拡大防止策として「鈴鹿市・亀山市緊急共同アクション」を宣言した両市の市長、教育長4人が並んだ記者会見も、マスクで緊迫感は出ているとはいえ、ソーシャルディスタンス(他者との距離)を意識しているようではない。感染防止より共同歩調、連帯をアピールしているように見える

▼安倍晋三首相は会見で記者の方にマスク着用を求め、距離を設けた。小池百合子都知事は他者との間隔を2メートル取るように求めた。津市でレジ前に透明のビニールシートをかけるコンビニが登場した

▼県や市も県民、市民への規範と、ちょっとした用心を怠ってはなるまい。