2019年9月16日(月)

再選を果たした松阪市の竹上真人市長が1期目を振り返り、職員3千人の誠実な仕事ぶりに支えられたという趣旨を語っていた。へぇー、そうなのかと隔世の感がしたのは、最近でこそ桑名市にお株を奪われた感はあるが、不祥事の連鎖が途切れなかった印象が強かったからだ

▼一挙に5件の懲戒処分が発表され、塗り替えたばかりキャンパスを再び元に書き直させられた。選挙戦が終わるのを待ちかねたようで、職員全体からみればほんの一部とはいえ、竹上市長の感想はなんだったかという気にはなる

▼同じ不祥事でも、県職員や教職員の場合はストレスと背中合わせの気がするのに対し、松阪市のは、よく言えば自由奔放、悪く言えばずぶとい。主任級消防男性職員が安全靴や防火長靴、ゴーグル、ヘッドライトなどの貸与品を常備品をネットのサイトに出品して売っ払ってしまった

▼火事になったらどうするつもりだったか。売値は自分で設定する仕組みだが、6種類8品で売却代金4万3千円。松阪地区広域消防組合がは返還を求めた調達費は5万2702円。適切な値段をつけていた

▼健康福祉部主任級男性職員は年次有給休暇届を出さず、しかも有給休暇を19日余り超える58日余り休んだ。「余り」というのが、職場環境を物語る。同部では、係長級職員も同届を出さず延べ10日〝余り〟休んだという。「えっ、処分になることだったの」というのが2人の思いではないか

▼貸与品売却職員が減給10分の1、1カ月。無届け休暇職員が同3カ月と、戒告。運が悪かったなと思った程度でなければいいが。