2019年7月22日(月)

▼松阪市の竹上真人市長との「一対一対談」で鈴木英敬知事は「記者会見の議事録は、職員が録音を聴いて2、3日かけてたが、今は一瞬でできる」として「どう考えても真の働き方改革」と胸を張った。「モデルやマニュアルを作って市町に展開したい」

▼その前におひざ元に目を向けねばなるまい。議事録作成のAI化は戦略企画部の6月補正事業だが、同部が事務局の県総合教育会議議事録は平成29年2月までで。それから令和元年6月までの17回分は論点だけの概要版

▼2年度にわたり塩漬けのままで、同年4月会議は「教員の資質向上について」。「学力テストの点数を上げることだけが『生き抜いていく力』を育んでいくことではなく」「研修以外の部分で人間力を高める工夫も必要」などの「主な意見」が、県民目線からは言いっ放しの形。知事主催の同会議の意義に疑問が出てくる

▼技術の導入と県民への利便性向上が必ずしも結び付かないのが県職員の働き方だ。県議会本会議の議事録は年5回開催当時に次回開会までと定めたルールが通年議会になった今も踏襲されている

▼国会の予算委員会を手本に白熱した審議を目的に設置した予算決算委員会の議事録は対象外。完成日時を問い合わせても、議会事務局は「できるだけ早期に」を繰り返す。問「本会議議事録に合わせては」。答「その予定はありません」。問「なぜ」。答「予決委議事録にはいつまでに仕上げなければならないというルールはありませんから」。問「県民に早く報告すべきでは」。答「できるだけ早く作成するということで」。