2019年6月30日(日)

▼衆参同日選の可能性について、7日の記者会見で聞かれた鈴木英敬知事は「僕が連日東京に行って政府の人とか党の幹部とおうた時の感覚ということすか」と質問を確認した上で「分かんないですね。今日は知事の定例会見ですから、政治コメンテーターだったらいろいろあれですけど」
▼現役の政治家と政治コメンテーターとでは、発言、行動おのずと変わるということだろう。県議会は定数問題で、第三者機関の設置を全会一致で決めた。改選前、もみにもんだ自分たちの身分に関わる問題を第三者に丸投げする。刀折れ矢尽き、ということか
▼昨年10月の代表者会議で「第三者機関に安易に頼るべきではない」と設置に反対した中嶋年規議員が、議長になった途端、設置のリーダーになる。いったん条例化した定数が簡単にひっくり返るはずだ
▼定数削減に賛成して、のち旧定数復元に転じた中村進一議員も「今回は(前回の)一票の格差というよりも、地域事情について考えた」。かくのごとく、政治情勢、地域事情で変わる、変わらざるを得ない政治家の身分を、現状を分析、解説するのが役目の政治コメンテーター、あるべき姿を説く有識者が決めて、収まりがつくのだろうか
▼衆参議員の選挙区、定数問題でもしばしば外部識者への委託が話題になるが、実現はしない。与野党とも党利党略を駆使してでも自分たちでの決定を選ぶ。有識者などに選挙事情が分かってたまるかという気だろう
▼議員がもっとも元気になるのが役員選出議会と言われる。政治家らしいエネルギーに陰りが見えているのかもしれない。