2019年6月22日(土)

▼改正児童虐待防止関連法が成立したというのに、緊張感に欠ける質疑ではないのか。児童相談所のリスク評価の精度を高める県の提案に、県議会医療保健子ども福祉病院常任委員会で、委員から「職員の人材育成や確保の観点が抜け落ちている」と指摘されたのだ。だとすれば、AIなど導入しても絵に描いた餅だ

▼「57人の児童福祉司を増やすよう人事課に計画的な採用を要請している」と答弁。また、令和4年度までに83人の児童福祉司の確保が必要との試算を示したという。いつも感心するのは、施策にしろ計画にしろ県が策定する時は何もかも網羅していることだ

▼不祥事などの再発防止策を意見具申した有識者らのコンプライアンス懇話会で、県が提出した中間案に委員は「いろんなことを書きすぎ」「必要なことがもれなく検討されているが、有機的に機能させる必要がある」と言ったのも、そのことを物語る。何でも挙がってはいるが、とても守ることができない

▼児童福祉司も4年度まで2千人増が国の目標。「83人必要」の〝試算〟はそれを県に落とした数字ではないのか。人手不足で、国の目標達成は危うい。質を言わぬ上でである。県の〝試算〟はどうか。「人事課に要請」してどうかなる話ではない

▼児童虐待件数が過去最大を更新し続けているのは警察からの通報が増えたからだそうだ。警察も教育委員会も、児相への通報で一丁上がり。児相の負担が増える一方だが、相談対応より、財政課の呼び出しには、今も真っ先に駆けつけるのだろう

▼見直しの余地はまだまだある気がする。