2019年6月19日(水)

▼「改めて、改めて確認」と前置きして「間違っても途中下車などないこと」を問うた三谷哲央委員に、鈴木英敬知事は「2カ月前の知事選で4年間しっかり頑張ることを前提に立候補した。4年間しっかり頑張りたい」

▼17日の県議会予算決算常任委員会。6日の記者会見で同日選があった場合の去就を聞かれ「4年間しっかり頑張るというふうに申し上げてきた」。それを受けた本紙『まる見えリポート』は「『出ない』と断言しない辺りが、報道関係者らを戦々恐々とさせている」。出馬不出馬を巡り裏をかかれたことは数知れず。警戒は報道機関の本能みたいなものだが、三谷委員は答弁を受けて「政治家は言葉の信用で生きている生物」

▼おや、そうだったのかと最近の政治状況だけ見ても戸惑うが、それはまあ、言わないことにしてというのが政治家というものかもしれない。3選への祝辞から質問を始めた三谷委員。9割近い高得票率に「記憶にない」ほどと持ち上げ「しっかり勤め上げてという県民の期待」だという。途中下車の有無を問いながら、途中下車は許されないと言っているようでもある

▼高得票率が喜ばしいかどうか。三谷委員が所属する地域政党「新政みえ」が連合三重とともに選挙直前、鈴木知事を推薦したが、同じ旧民進党系の立憲民主党県連は推薦せず。三重民主連合も態度を鮮明にしなかった。旧民進党系が常勝パターンとして誇った「三重県方式」に亀裂が入った中での未曽有の高得票である。手放しで喜べるはずはあるまい

▼参院選を前に、前回選を見据えた前哨戦かもしれない。