<みえの平成史>五輪、2選手が金 目覚しい女子の活躍

【初の県民栄誉賞を受け取った野口みずき選手(右)と吉田沙保里選手=三重県庁で(平成16年10月15日撮影)】

平成の三重のオリンピック史は女子の活躍を抜きに語れない。平成8年のアトランタ大会ではこの大会から正式種目に採用された女子サッカーで上野市(現伊賀市)拠点のプリマハムFC(現伊賀FC)所属の選手らが多数出場。16年のアテネ大会では陸上女子マラソンで伊勢市出身の野口みずき選手、女子レスリングで津市出身の吉田沙保里選手がそろって優勝した。

吉田選手は20年の北京大会、24年のロンドン大会でも優勝、28年のリオデジャネイロ大会では準優勝し、4大会連続の五輪メダリストとなった。24年には国民栄誉賞を受賞。リオ大会後の28年10月には津市で凱旋パレードが行われ沿道に約5万人(津市発表)を集めた。

野口選手は28年に引退。吉田選手も今年1月に現役引退を発表したが〝後継者〟は順調に育っている。躍進著しいのはやはりレスリング勢だ。29年の世界選手権では女子55キロ級で津市出身の奥野春菜選手、69キロ級で松阪市出身の土性沙羅選手が優勝、53キロ級で四日市市出身の向田真優選手が準優勝し男子を含め5階級で県勢がメダルを獲得した。

三重とこわか国体の開催を2年後に控える県も、国内外で活躍する女子選手の発掘・育成を目指す新プロジェクト「MIEスーパー☆(スター)ガール」を29年1月から始動させるなどして新たな取り組みに着手する。三重生まれ三重育ちの選手の活躍から今後も目が離せない。