2018年11月19日(月)

▼久々に三重県庁の厚生棟を訪ねたら昔よく職員と雑談した喫茶店が消え、弁当店になっていた。隣はテーブル5つほどとカウンター席の休憩スペース。向かいがコンビニで、コーヒーを買い、休憩スペースで飲みながら軽減税率が始まったらコーヒーやここで食べる弁当はどうなるか、ちょっと考えた

▼形はスーパーのフードコートで、飲食禁止の張り紙を張っては職員の福利厚生趣旨が失われようから10%か。執務室に持ち帰るか、店に関係のない公園などで食べれば8%。休憩スペースも各店も県有財産で、店は賃貸契約ではなく使用許可。相互に関係はないから8%―という理屈は成り立つか

▼県はこれら県有財産の運用を職員互助会に丸投げしている。県有財産を使って互助会の運営を助けしている格好だ。亀山市の松風山福泉寺楼門は市指定文化財だから、修理工事は寺が施主だが、市事業並みに入札にかけ、市が事務を引き受けたため贈収賄事件も起きた。厚生棟の業者は入札ではなく互助会が決める。何かあっても県が巻き込まれるない

▼議会棟の喫茶部も仕組みは同じ。前の業者は口を利いてくれた議員に何十年間、コーヒーは無料にしていたが、新築とともに職員にメニューに注文をつけられ、対応できないとして使用許可を更新されなかった。「乗り換えられたか」と言って去った。厚生棟にも「うちだけは大丈夫」と言っていた業者はいたが新業者選考に声はかからなかった

▼透明な県行政の中の伏魔殿。軽減税率でも行政特権を駆使するかもしれない―これはコーヒーの香りが漂う間の一瞬に見た酔夢譚。