2018年10月4日(木)

▼ひとのことは言えないが、安倍改造内閣についての本紙サイド記事の見出しが「うわべ繕う党内融和」。安倍晋三首相に嫌われること間違いなしだろうが、うわべを繕っているのかと首をかしげたのが初閣議後の記念写真。黒のモーニング姿がずらりと並ぶ暑苦しさだ

▼女性閣僚が2人から1人へ。2列目でもあり、黒ずくめに覆われた格好。女性の活動を重要施策としながら女性が活躍しない内閣という印象で、首相も「確かに各国と比べて、女性閣僚の比率は少ないと認めざるを得ない」。「分かってはいるんだが」「残念ながら」「不本意ながら」などの言葉が透ける

▼初入閣が12人でこれまでの安倍政権で最多だが、入閣待機組の登用を優先せざるを得なかったという。「うわべ繕う党内融和」の指摘だろう。女性活躍の社会はスタートしたばかりで「これから入閣する人材は育ってくる」と安倍首相。女性活躍政策も名実ともに―となるにはまだまだ先ということでもあろう

▼県の女性登用は4月現在で管理職比率が目標を2年先取りして初の1割に達し議会事務局長など女性の職域も拡大。鈴木英敬知事は「誰もが能力を発揮できる組織」と強調した。3割にほど遠い日本ならではの高揚でもあろうが、議会中継などでは知事ら執行部側の黒ずくめが目立つ。雇用経済部長として2列目に陣取っていた廣田恵子氏が教育長に転じて外局の席に移動し、地域連携部南部地域活性化局長と雇用経済部観光局長の女性2人が最後列の4列目に並ぶ

▼県民にはどう映るか。0・3ポ増の数字も大事だが、イメージも大切だ。