2018年2月27日(火)

▼津市の前葉泰幸市長は新年度予算案の発表で、合併後のさまざまな事業にめどが付いたと語った。新年度からは大型事業から「暮らし応援予算」に

▼市広報紙に連載する「市長コラム」の一日付最新号は「現場を知らなきゃ始まらない」。計算上はまだ先で十分とされていた旧芸濃町の「こども園」建設だが、自身の〝肌感覚〟で「数字からは伝わらない」として、2人の副市長とも現地入りを指示した。「議論の流れを一気に」変え「合併前から待望久しい芸濃こども園」を「新・津市が総力をあげて練り上げた」

▼「市民との対話を何よりも大切にしてまいります」というのがコラムの結末。その典型が「こども園」づくりであり、市民の暮らしに目を向けていますよという新年度予算案につながるいる市民へのメッセージということだろう。異論の余地がない

▼平成18年の合併後、叙勲された旧安濃町議が本紙「喜びの言葉」で、合併に賛成したことの反省を語っていた。旧町に何のメリットもなかったというのだ。旧久居市役所を文化施設に建て替えるという時、旧久居市民の心境やいかにと書いたら、旧安濃町民の訪問を受けた。合併で見放された同町のことを、次は書いてくれというのだ

▼安濃中央総合公園で開く津シティマラソンも今回が最後。来年からは「サオリーナ」に移る。市営温泉施設「あのう温泉」の再整備が持ち上がり、「廃止するつもりはない」と前葉市長が明言したにもかかわらず、旧町民の不安は消えないという。先例もあり、市長の思惑からはずれた地域の不満、不安が分かる気がする。