2017年11月30日(木)

▼政務活動費(政活費)は後払い方式については「両論併記」で、県議定数、同選挙区は「委員長意見」で幕引きか。県議会も、自分たちのことになると延々議論し、議論する。会議は踊るだ

▼政活費は「条例改正せずに実施」でき、県議定数は「条例定数を増やす」―二つの課題を主導した提案に共通するのは、ハードルを低くして何とかまとめたいという〝成果狙い〟が透けて見えることだろう。理念を犠牲にしたいわば安易さが提案を隙だらけにして百論が噴出。反対しやすい環境をつくってしまったのではないか

▼選挙区調査特別委員会の三谷哲央委員長は次回、委員長意見をまとめると説明し「意見集約には時間と労力が要る。県議選が近づく中で難しいのでは」「時間切れだから決着をつけようとしているのか」との反発を受けた

▼正副委員長意見策定に最大限努力するが「どうしても無理なら」委員長意見を出さざるを得ないということらしい。「最大限努力」の前にまとまらなかった場合のことを言ってしまう。何だ、本気で統一見解をまとめる気はないのかと委員のやる気をそぎかねない。一事が万事の気がしてならない

▼定数問題では意見募集とeモニターの結論が正反対だった。県民の意思を吸い上げる方法として有力な二つの手段に、不信の深い傷を残した。二つの手段をとれば、結論が複雑になるのは分かりきっていた

▼正反対の結果をどう見るか。委員会が予定した意見発表を、三谷委員長に促されてもほとんどの委員は発言しなかったという。踊る会議の断面を映し出すような一場面ではある。