2017年11月29日(水)

▼越境入学新制度に関するパブリックコメント(意見公募)の実施時期や質問の具体的な内容について、廣田恵子県教育長が「まだ決まっていない」と述べたのは20日の定例記者会見だった。年内? 「それもちょっとまだ」。間に合わなくならないか。「それはちょっと今、そこも含めて逆算を」

▼それから1週間後の27日、県教委は28日から1カ月間、パブコメを実施すると発表した。適当におちょくられている気がしないか

▼これを教育長の腹黒さとか、背後に底知れぬ深い闇が、とするのは早計かもしれない。スポーツ強豪校などにはびこるルール違反の越境入学を追認する新制度とともに、現在禁じられている通学区域外からの越境入学への意見も求めるが、こちらは高校入学者選抜制度検討会の議論を経ずに県教委で素案をつくる、と先の会見で明らかにしていた

▼教育委員会定例会では検討会で検討すべきと? 「私が説明を上手にできなかったのが本当に申し訳なかったのですが、会長と相談してパブコメに入れるということで」「すいません。そう説明してしまったが、そういう意味ではなく」「うまく説明できなかったのはお許しいただきたい」

▼「お許し」「説明下手」が何度も繰り返されるのだが、やおら「くどいようですけど」と続けて、パブコメは「教育委員会が主体」と妙にきっぱり。結果を受けて検討会を開くのだから検討会主体でもいいわけだが、これも通学区域解消問題が加わったことでの後付けの説明か

▼県教委は一時、記者会見の回数減を模索したらしい。分かる気がする。