2017年11月26日(日)

▼宮中晩さん会への国賓の同性パートナー出席に反対発言した自民党の竹下亘総務会長が、ツイッターなどでの批判殺到に「反省している。言わなきゃ良かった」と、事実上撤回したという。さわらぬ神にたたりなし、三十六計逃げるにしかずということか

▼「言わなきゃ良かった」という釈明に、その思いが考え違いだったというニュアンスはない。親族から「こんな議論を起こすべきではないと叱られた」と明かしている。いわゆる「世間を騒がして申し訳ない」のたぐいだろう

▼「和魂洋才」は明治以来の日本の代表的精神だが、平安時代の和魂漢才が原型という。日本人固有の精神を見失わずは、処世術としても日本人の心にしっくり溶け込んでいたのではないか。じっと頭を低くして叱声の通り過ぎるのを待つ。思い当たること、なしとしない

▼部落差別の解消を目的とした同和対策事業の根拠となる時限立法が終了したのは平成14年。ソフト対策で部落差別解消を図るという話だったが、15年を経て部落差別解消推進法が施行された

▼「障害者雇用が全国最低だったころは県も熱心ですが」と三重労働局幹部。「上位になると一服感が出てきて」。文科省が性同一性障害児童生徒への配慮を通達したのは平成27年。県教委も必要性を方針や計画に掲げたが、実態把握に動く気配はない

▼8年前だが、ホテルの無料送迎バスで料金を請求されたというのは鈴鹿国際大学の外国人学生の体験談。竹下氏は、反省しながら「いずれ議論しなきゃならん時期は来るだろう」。五輪が過ぎたらということかもしれない。