2017年8月16日(水)

▼猫の目行政とはよく聞く言葉だが、県議会選挙区調査特別委員会もまた、開くたびに違った話になって、こちらは目を白黒させられる

▼県議定数と選挙区区割りの正副委員長案に対し、各会派の賛否をとって終わるはずが、自民党の反対でどうにもまとまりようがなくなって継続して審議に。打開策として前回、委員長はパブリックコメント(意見公募)を実施する考えを示したが、一カ月を経て今度は県民アンケートになった。まるで選挙区調査特別委だと言ってしまっては失礼だが、現行条例の賛否を問うというから前代未聞。正副委員長案も併せて県民に是非を尋ねるという

▼色あせた同案を何とか化粧直ししてという底意が見え隠れしないか。奥野英介委員が「既に宙に浮いた案。議員が決められないことを県民に聞くのは恥だ」

▼原発立地の賛否を巡って住民投票条例が作られるのはおおむね議会で決められない自治体だが、誰もが納得するテーマと、自分らの頭のハエも追えないのか、と聞かれた県民があきれるテーマがあるには違いない

▼パブコメからアンケートに代えたのは「正副委員長案が決定されたとの誤解を招く可能性がある」(三谷哲央委員長)。分かりにくい説明だが、奥野委員の「県議の恥」論に対して、三谷委員長は「県民の意見を参考に議論したい」。県民のアンケート結果は参考意見で決めるのは県議ということだ

▼「委員会の議論の参考と言ったら失礼なんですが、委員会の議論をさらに充実させるために県民のご意見が必要なのではないか」。「議員の恥」というより「県民に失礼」?